1か月後に、ある会合で講演をすることになっている。
これまで、講演やセミナーといったものの経験は結構あるつもりである。ただし、それは会社の社員としての肩書で行っていたもので、お仕事の一環としての認識しかなかった。しかし、今度は、自営業者としての私個人の講演である。有名人でもなく後ろ盾のない65歳の女性など「誰?この人」と思われるのが落ちである。
そうは言っても、依頼してくれる人たちがいたのだし、私には聴きに来て下さる方々に伝えたいことがある。何とかうまく伝える方法を考えなければならない。
そんな私が、仕事先の近くの書店で見つけたのが本書だった。
ジェレミー・ドノバン著「TEDトーク 世界最高のプレゼン術」:新潮社
2013年7月に出た本なのに10刷になっている。私と同じようにプレゼンに悩む人は多いのだろう。
TEDについては関心を持っていた。有名プレゼンターの動画を観たことがある。日本でのTEDxを聴講しようとして申し込んだが外れた経験もある。正直なところ、日本人相手の講演には役立つのかなという気がしないでもなかったが、読み始めてたちまちのめりこんでしまった。
目次を見る限りは、プレゼンテーションの研修などで言われていることと特段違った内容には見えないのだが、例を挙げて説明されているので、まるで本物のプレゼンに接したかのように納得がいく。
何ページか読んでは、自分の講演のストーリーを考え、また次の何ページかを読んで考える、といった繰り返しで、心に染み込ませていった。
ゆっくり読んだのだが時間的には半日で読了。あとは実際に講演内容を組み立てて練習しなければならない。その際は、本書を読み返していくことになるだろう。
2014年01月23日
「TEDトーク」のテクニックで百人力といくかしら?
posted by 石田厚子 at 10:49| Comment(0)
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2014年01月06日
「世界は宗教で動いている」でグローバルビジネスの基礎を学ぶ
初詣に行ったから宗教に目覚めたわけではない。昨年は姪がチャペルでキリスト教式の結婚式をし、続いて娘が神式で三々九度の結婚式を挙げたから興味を持ったわけではない。
我が家は浄土真宗だが、夫は次男だから(というわけでもないが)仏壇はない。娘たちは高校までカソリックのミッションスクールに通った。その後長女は、日本文化を学ぶために國學院大学で神職の資格までとってしまった。全く宗教色のない生活をしていながら、どこかで宗教とつながっている。
グローバル人材育成には海外の現地の文化を知ることが重要であり、そのためには宗教について知っておくことは不可欠だと思っている。しかし、宗教オタクでない限り系統だって学ぶことはしないのではないか。私自身も、問題意識は持っていたものの、いまひとつ踏み切れずにいた。
そんな時に書店で見つけたのが本書である。
橋爪大三郎著「世界は宗教で動いている」:光文社新書
丸の内シティキャンパスでの「宗教で読み解く世界」というビジネスマン向けの講義に基づいているのでとても分かりやすい。しかも、受講生と講師の対話形式になっているので納得しながら読み進められる。入門書としてはとても良い本だと思った。
私は宗教については素人なので、全てが新たな知識であり、どれも、現実問題と照らし合わせてなるほど、と思える。逆に、何かの宗教を信じていたら、これほど素直に読み進めなかったかもしれない。
俯瞰してみれば興味深い宗教。中に踏み込む気にはまだなれない。グローバル人材としては俯瞰することが重要かと思う。
我が家は浄土真宗だが、夫は次男だから(というわけでもないが)仏壇はない。娘たちは高校までカソリックのミッションスクールに通った。その後長女は、日本文化を学ぶために國學院大学で神職の資格までとってしまった。全く宗教色のない生活をしていながら、どこかで宗教とつながっている。
グローバル人材育成には海外の現地の文化を知ることが重要であり、そのためには宗教について知っておくことは不可欠だと思っている。しかし、宗教オタクでない限り系統だって学ぶことはしないのではないか。私自身も、問題意識は持っていたものの、いまひとつ踏み切れずにいた。
そんな時に書店で見つけたのが本書である。
橋爪大三郎著「世界は宗教で動いている」:光文社新書
丸の内シティキャンパスでの「宗教で読み解く世界」というビジネスマン向けの講義に基づいているのでとても分かりやすい。しかも、受講生と講師の対話形式になっているので納得しながら読み進められる。入門書としてはとても良い本だと思った。
私は宗教については素人なので、全てが新たな知識であり、どれも、現実問題と照らし合わせてなるほど、と思える。逆に、何かの宗教を信じていたら、これほど素直に読み進めなかったかもしれない。
俯瞰してみれば興味深い宗教。中に踏み込む気にはまだなれない。グローバル人材としては俯瞰することが重要かと思う。
posted by 石田厚子 at 14:33| Comment(0)
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「2030年世界はこう変わる」で頭の整理
9日間の年末年始休暇が終わった。と言っても、自営業(自由業)の私には関係ない。いつもの通り犬の散歩をして、気になっていたことから順番にやっているだけである。ちなみに今日最初にしたことは、e-Taxのための電子証明書申請の書類に必要事項を記入し、それに先だって発行してもらわなければならない住民記録カード用の写真をサイズに合わせて切り取ったことである。
年末年始の前半は主婦として忙しかったが、後半はのんびりできたので、買って読まずに置いていた本を読むことにした。そのうちの一冊がこの本である。
米国国家情報会議編「2030年世界はこう変わる」(アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」):講談社
読むのにかかった時間は4時間だった。
序文で立花隆氏が「本書を誤読する人と精読する人では大きな差がつくだろう」と書いているが、精読したとは言えないだろう。でも、誤読もしていないんじゃないか。
本文は、3つの章に分かれている。
第1章は、4つのメガトレンド(2030年の世界を決める4つの構造変化)である。
@ 個人の力の拡大
A 権力の拡散
B 人口構成の変化
C 食糧・水・エネルギー問題の連鎖
第2章は、6つのゲーム・チェンジャー(世界の流れを変える6つの要素)
@ 危機を頻発する世界経済
A 変化に乗り遅れる「国家の統治力」
B 高まる「大国」衝突の可能性
C 広がる地域紛争
D 最新技術の影響力
E 変わる米国の役割
ここまで読んだ後、第3章でいくつかの物語が語られる。これがとても面白い。
第3章は、4つのオールターナティブ・ワールド(2030年4つの異なる世界)
シナリオ1:「欧米没落型」
シナリオ2:「米中協調」
シナリオ3:「格差支配」
シナリオ4:「非政府主導」
2030年まであと16年。私は81歳から82歳。当然生きている(つもり)。そんなに先ではない。でも、ここに書かれている内容よりも大きな変化があるように思える。言い換えれば、どのようなストーリーを描いても現在の延長線上でしか考えられないのでそれほど違和感はない。
精読しても誤読しても、それほどの違いがあるようにも思えないのだが。
将来の予測は難しい。でも、本書のように頭を整理することは過ちを最小限にする道かもしれない。
年末年始の前半は主婦として忙しかったが、後半はのんびりできたので、買って読まずに置いていた本を読むことにした。そのうちの一冊がこの本である。
米国国家情報会議編「2030年世界はこう変わる」(アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」):講談社
読むのにかかった時間は4時間だった。
序文で立花隆氏が「本書を誤読する人と精読する人では大きな差がつくだろう」と書いているが、精読したとは言えないだろう。でも、誤読もしていないんじゃないか。
本文は、3つの章に分かれている。
第1章は、4つのメガトレンド(2030年の世界を決める4つの構造変化)である。
@ 個人の力の拡大
A 権力の拡散
B 人口構成の変化
C 食糧・水・エネルギー問題の連鎖
第2章は、6つのゲーム・チェンジャー(世界の流れを変える6つの要素)
@ 危機を頻発する世界経済
A 変化に乗り遅れる「国家の統治力」
B 高まる「大国」衝突の可能性
C 広がる地域紛争
D 最新技術の影響力
E 変わる米国の役割
ここまで読んだ後、第3章でいくつかの物語が語られる。これがとても面白い。
第3章は、4つのオールターナティブ・ワールド(2030年4つの異なる世界)
シナリオ1:「欧米没落型」
シナリオ2:「米中協調」
シナリオ3:「格差支配」
シナリオ4:「非政府主導」
2030年まであと16年。私は81歳から82歳。当然生きている(つもり)。そんなに先ではない。でも、ここに書かれている内容よりも大きな変化があるように思える。言い換えれば、どのようなストーリーを描いても現在の延長線上でしか考えられないのでそれほど違和感はない。
精読しても誤読しても、それほどの違いがあるようにも思えないのだが。
将来の予測は難しい。でも、本書のように頭を整理することは過ちを最小限にする道かもしれない。
posted by 石田厚子 at 14:05| Comment(0)
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