2013年11月27日

「ザ・ディマンド」は思いのほか読むのに時間がかかった

世の中にはどれほど多くの、売れる商品を世に出す秘訣について書いた本が出ているのだろう。ある製品が爆発的に売れたのに対して、同種の製品が全く売れなかった、という対比させる例を示し、「こうだから売れたのだ」と分析してみせる。なるほど、と思うけれど、同じことをしてもやはり売れるとは限らないのではないか、と疑問もわいてきて終わる。そんな経験が過去に何度もあったような気がする。

エイドリアン・J・スライウォツキー著「ザ・デマンド」(爆発的ヒットを生む需要創出術):日本経済新聞社 もそんな1冊かと思ったら、語り口は柔らかく、事例のストーリーが面白いにもかかわらず、読むのにかなり時間をとってしまった。それだけ中身が濃いということである。

「需要創出」だけ取り上げて、6つの法則を上げている。
1.マグネティック: 機能面と情緒面の「魅力」が需要を生み出す
2.ハッスル・マップ: 時間とお金をムダにする「欠点」を明らかにする
3.バックストーリー: 「見えない要素」で魅力を強化する
4.トリガー: 人々を「夢中」にさせ、購買の決断を下してもらう
5.トラジェクトリー: 魅力を「進化」させ、新しい需要層を掘り起こす
6.バリエーション: 「コスト効率の高い製品多様化」を図る

各々が、かなり実現が難しい「法則」であり、しかも、6つのうちどれが欠けても「需要創出」に至らない可能性がある。すなわち、高いハードルが沢山あり、それをすべて見事にクリアできなければならないのである。
成功した企業に対して対比される企業が少なくても、「多分他もそうだろう」と思わせる厳しさを感じさせる。

市場を創る、などと簡単には言ってはならない、と思わざるをえなかった。ビジネスは難しい。
posted by 石田厚子 at 17:47| Comment(0) | 本を読む