2013年11月12日

「新しい市場の作り方」は不思議な本

近所の本屋に立ち寄り、ビジネス書のコーナー(狭い)をざっと眺めていたら、どこかで見たことのあるような表題の本が1冊目に入った。推薦をしているのが、東大の藤本隆宏教授である。著者の名前をじっと眺めていて思い出した。東洋経済オンライン(だったと思う)で楠木建氏と対談していた人ではないか。その当時ちょっと関心があったので、この本の「なか見検索」などもやった覚えがある。偶然の出会いに感謝して購入した。

三宅秀道著「新しい市場のつくりかた」(明日のための「余談の多い」経営学):東洋経済新報社 である。

商品の価値の創造がすなわち市場の創造になる。そのためには、生活習慣、価値観、文化を開発していかなければならない。このような壮大な考え方を、主として中小企業を中心とした多くの成功事例を示しながら、やさしい語り口で述べた本である。

読了して、著者の言わんとしているところが納得できたと思う。ただ、事例が多く、語り口がやさしいのに、なぜかすぐに理解できない部分が多いのである。例えば、途中まで読んで、中断して、また元のページを開いたとき、「何の話だったっけ」と2,3ページ戻らなければならない、といった具合である。
腑に落ちないまま別の話に移ってしまった、と思っていると、また元の話に戻るということも少なからずあった。
最後まで読んで、目次を見返してみると、何と、すべてのエピソードが思い出せるのである。途中で止めたら「結局何だったんだ」ということになりかねない。中断せずに一気に読むことが必要である。

サブタイトルに「余談の多い」とあったが、なるほどそのせいで迷子になるのかと思う。犬の散歩で、いつもとは違う細い道に入り込み、「あれ?道に迷ったのかな?」と思っていると、いつもの道に出ている、ということがよくある。そんな不思議な本である。

posted by 石田厚子 at 13:54| Comment(0) | 本を読む